top of page
顔 スー.png

10

Mag「スーさんは犯人ではないと思います」

 

マッグ・エニーはスー・ウィンストンに視線を移しながら話し始める。

 

Mag「確かにスーさんはアーランさんの部屋に一度入っているみたいですが、それは私が携帯電話を間違えてアーランさんの部屋に置いてしまったからです」

 

Joker「なるほど。何か細工をしようとして部屋に行ったわけではなさそう、ということなんだね」

 

ジョーカー・馬場がこれまでの話を振り返るようにしながら呟く。マッグはそれに頷いた。

 

Tess「そうですね。スーさんの行動に不審な点はなさそうですし、ベア・アーランの殺害を企てたとは考えにくいですね」

 

最後にテス・プレーも賛同を示した。

 

Sue「皆さん、ありがとうございます。ここから考えると未来の話になりますが、あの時のようなことはもう繰り返さないとそう心に誓ったんです」

 

“あの時”がいつを指しているのかは明言されずともこの場にいる全員が分かっていた。そして、その誓いが偽りではないであろうこともしっかりと伝わった。窓の外では降り始めた雪が月の光に美しく照らし出されていた。

 

 

――二年後からの教戒

bottom of page