top of page
10
Joker「僕はスーさんが怪しいと思います。食堂車でベア・アーランと何かを話していたようですが、反応が不自然でした」
ジョーカー・馬場が口火を切ると、スー・ウィンストンは納得できないといった表情を見せる。
Sue「あれは、別に……」
Mag「では、携帯電話の件はどうなのでしょうか」
口ごもるスーを他所にマッグ・エニーが情報を提示する。それを聞いたテス・プレーが顔を上げて顎に手を当てる。
Tess「そうですね。スーさんがベア・アーランの部屋に入ったのは間違いないでしょう。その時に何か細工を施すことは十分に可能です」
テスの言葉にスーはさらに表情を曇らせる。
Sue「勝手に部屋に入ったことは認めますけど、それも本当に携帯電話を探していただけで……」
疑いだけがくすぶるこの場ではスーの声はもう届かない。木枯らしがソナタをかき消すかのように列車の窓を叩いていた。
――疑惑の教師
bottom of page