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Tess「マッグ・エニーさん、あなたはワインボトルを手にして8号車へ来ていましたね」

 

目撃したときの状況を添えて、テス・プレーが切り出す。

 

Sue「部屋には空のワインボトルが残っていましたけど、まさか全部飲んだなんてことはありませんよね」

 

続けて発せられたスー・ウィンストンの言葉で、ジョーカー・馬場が記憶を辿るように上を向く。

 

Joker「そういえば車両連結部の腐食が進んでいたみたいだけど、酒を意図的に掛けたのかもしれない」

 

Tess「私もそう考えています」

 

ジョーカーの発言にテスが同意を示した。

 

Tess「ただ、もともと連結部がもろくなっていたのも否めませんし、幸い怪我人はいません。ベア・アーランも致命傷は別でしょうから、どこまで言及されるかは分かりませんね」

 

テスが言い終えるのを待って、マッグ・エニーが自ら話し始める。

 

Mag「VIPラウンジへ向かうアーランさんがそこを通るときに崩れて転落すればと考えていたんです。上手くいかないどころか、皆さんを巻き込む事態になってしまいました。賭けは失敗です」

 

失敗と口にしながら、マッグは悔しげな表情は残していなかった。

 

――ワインの賭け(掛け)

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